聞き取れるけど内容理解ができないたった一つの理由【リスニング】

リスニングをしていると言葉一つひとつは何を言ってるが聞き取れるけど、話の内容が入ってこないことがあります。

理由はかんたんに説明すると「聞き取ることで精一杯」だからです。話している内容まで理解できるようになるには「聞き取るで精一杯」を抜け出す必要があります。

先に結論をお話すると、解決策は「もっと慣れよう」なのですが闇雲にリスニングをしても労力を浪費するだけです。

この記事では、リスニングで内容が理解できない理由を詳しく解説し、内容を理解できるようになる効果的な方法を紹介します。

この記事を書いたひと
daraEnglish中の人
daraEnglish中の人

大学で留学生との研究生活で英語を習得。
大学院では研究生活が認められ卒業生総代に選ばれる。
アウトプットを通じて英語を習得した経験から学習サイトdaraEnglish の制作。

内容が理解できない理由

リスニングで内容が入ってこない理由はたった一つで「聞き取るだけで精一杯」だからです。すなわち、内容を理解するだけキャパが残ってないからです。

ここで音声理解と意味理解という言葉を知っておくと便利です。

まずは音声理解と意味理解について解説します!

音声理解と意味理解

リスニングの内容の理解度は音声理解と意味理解の割合で決まります。

音声理解とは、リスニングしたときの発音を聞き取る能力のことで、意味理解とは、リスニングした内容を読解する能力のことです。

この二つの能力は別ものです。

音声理解のスキル

✓ r と l を聞き分けられる

✓ リダクションした t を聞き取れる

✓ 発音がくっついても(リンキングしても)聞き取れる

意味理解のスキル

✓ 話し手の主張を理解できる

母国語では音声理解にほとんど労力を使わないので「聞き取れる=理解できる」と認識しがちですが、私たちの脳はリスニング中にこの二つの能力を同時に稼働させています。

そして、意味理解にたくさんの労力を割ける状態が内容を理解できる状態なのです。

意味を理解できないたったひとつの理由

しかし、慣れない言語を聞いているときは音声理解が優先されます。意味理解に費やせる割合が少なくなり「聞き取れるけど理解できない」状態になります。

しかし、慣れない言語を聞いているときは音声理解が優先されます意味理解に費やせる割合が少なくなると「聞き取れるけど理解できない」状態になります

なので、リスニングの内容を理解するには意味理解へ使えるキャパを増やす必要があるのです。

日本語でも相手の方言や滑舌によっては音声理解に集中するときはありますよね。

内容を理解できるようにるには

リスニングの内容を理解できるようになるには、音声理解へ費やす労力を減らし、逆に意味理解に注力する必要があります。

要するに、「聞き取れる」ではなく「聞き取れるを当たり前にする」必要があります。

具体的な方法を説明します。

聞き取れるを当たり前にする練習

音声理解に使うの脳のキャパを減らし意味理解に注力できるようになるには、理解できる英語をたくさん聞くことが効果的な練習方法です。

まずは本当のリスニング力を知る

まずは自分の本当のリスニング力を知ります。効率の悪い練習をする羽目になるのでこの作業はスキップしないでください。

探す方法はかんたんでYouTube などで自分が100%理解できる音声や動画を探します。内容が自分の偏見にならないように必ずスクリプトがついているものを選びましょう。

どんなに簡単な内容で、どんなにゆっくりでも良いので、100%聞き取れ、内容が理解できることが大事です

その音声があなたの本当のリスニング力です。

自分が思っていたより低いと少しショックですよね。
でも訓練すれば大丈夫です。

少しずつ難易度を上げる

100%理解できる音声を見つけたら、それを1.2倍速で聞いてみてください。それでも言ってることが100%理解できたら、1.5倍、1.75倍と早めていきましょう。

早いスピードでも内容まで理解できたら同じ難易度の別の音声を1倍速から聞いてみましょう

慣れてきたら難易度を少しだけ上げて同じサイクルを繰り返します。

このトレーニングを繰り返すと音声理解に必要なキャパが少なくなり、意味理解に集中することができるようになります。

おすすめの音声

音声は YouTube で探すのがベストです。YouTube はリスニングの勉強で必要なものがすべてそろっています。

スマホを使ってどこでもリスニングができますね。

YouTube がおすすめな理由

✓ 字幕機能(たまにバグってるけど)

✓ 再生速度調整

✓ 豊富なコンテンツ

おすすめのチャンネルも紹介します!

初級 > Voice of America learning English

Voice of America 通称 VOA はアメリカのニュースメディアです。

英語学習者向けの VOA learning English では最初からゆっくり話してくれ、字幕もついています。リスニングの意味理解を鍛えるのに最適なスタートです。

中級 > National Geographic

National Geographic 通称ナショジオは動物の生態や遺跡調査、ときには警察や軍を扱うドキュメンタリー番組です。

ナレーションが比較的ゆっくりなのでリスニング中級者におすすめのチャンネルです。

もしナレーションが早く感じたら0.75倍速をお勧めします。

少し専門的な言葉は出てくるものの、日常会話レベルの単語を知っていれば十分楽しむことができます。

正しい字幕が設定されているのもありがたいですね

+ α でやると効果的なもの

基本的には上で紹介した方法で十分リスニングは鍛えられます。しかし、TOEICなどで取り急ぎ成果が必要な場合はよりこれから紹介するトレーニングも実践してみましょう。

音読

音読はリーディングだけでなくリスニングにも効果があります。

音読はリスニングの意味理解を強化する効果があります。すなわち、「聞こえてくる英語を理解できて当たり前」の状態にする訓練です。

リスニングの意味理解とはリーディングのスキルでもあるので、音読はリスニングにも効果があるのは当然なのです。

音読で鍛えられるもの

✓ 言葉の塊を見つける能力

✓ 主語を見つける能力

✓ 帰り読みをなくす

音声理解に使うキャパを十分減らすことができたら今度は「理解できて当たり前」の状態を目指しましょう。

シャドーイング

シャドーイングも強力なトレーニングです。音声理解と意味理解の両方を同時に鍛えるものなので上級者向けです。

シャドーイングを繰り返し練習するとリスニングそのものに全神経を使わなくても良くなるので、会話の途中で相手の次の言葉を予想できたり、合いの手やユーモアのある返しを考える余裕が出てきます

余裕は試験でも大いに活躍するのでTOEICとかやってる人は取り入れたい練習です!

ただし、シャドーイングは音声から流れる言葉とその意味がすべて理解できる状態でやらないと効果は期待できません。

繰り返すようにシャドーイングとは音声理解と意味理解を同時に鍛えるので、文章の意味がわからないままやってもトレーニングにならないのです。なのでシャドーイングする際は必ずスクリプトがありその内容も理解できる音声を使いましょう

先ほど紹介したYouTube を使った練習のサイクルにシャドーイングを追加すると効率良く勉強できます。

シャドーイングに使えるアプリや教材も紹介します。

圧倒的コンテンツ数 > abceed公式問題集

abceed にはTOEIC公式問題集のリスニング音声が無料で公開されています(最新の問題集だと後悔公開されてないこともある)。アプリ内で聞くと10秒戻しや再生速度の変更ができるのでシャドーイングに向いています。

ただし、スクリプトは公開されてないので問題集を購入する必要があります。TOEICを受験予定の人は公式問題集を一冊は持っておきたいので一緒にabceed をインストールしましょう。

アプリ内課金はありますが、無料だけでも十分練習できます。

シャドーイングに最も適したアプリ > Audipo Android版, iOS版

Audipo は再生速度や数秒戻しの調整が細かくできシャドーイングに最適なアプリです。広告が出たり、音源を取り込む必要があったりと面倒な部分はありますが、一度設定してしまえばシャドーイングの練習はとても効率的になります。

Androidは画面を二分割できるので上部にスクリプト、下部はAudipo と配置すると便利です。iOS版ならiPad を用いれば左右に分割して同じことができます。

やってはいけない練習

聞き流しはリスニングの勉強としてはおすすめできません。理由は単純で、聞き流すだけで英語は聞こえるようにならないからです。

聞き流すとは「意味を理解しない練習」をしているようなものです。「聞き取れるを当たり前」にすることでもないし、「意味が理解できるを当たり前」にするでもないです。

たしかに、聞き流しをすると「聞こえてくる英語がわからなくても焦らない」状態にはなれます。それは慣れただけで能力が上がることとは別物です。

聞き流すくらいなら、何もせず脳を休めましょう。

さいごに

この記事でほリスニングで内容を理解できない理由の解説と理解できるようになる方法の紹介を行いました。

まとめ

✓ リスニングには音声理解と意味理解がある

✓ 100%理解できる音声を繰り替えし聞く

✓ 少しずつ難易度を上げる

さいごにお伝えしたいのですが、実はリスニングの練習にはほとんどお金がかかりません。基本的にはYouTube で十分練習できるので無料です。お金がかかったとしてもTOEIC公式問題集だけなので3500円くらいです。

そして、練習そのものに使うのではなくお金は自分の能力を試したり、アウトプットする機会創出に使うべきです

例えば、実際の会話の中でどのくらい英語をリスニングできるか試すために英会話カフェに行ってみたり、試験を受けてみるなどが良いお金の使い方です。

英語学習は長期戦なので毎月たくさんのお金を使ってられないですよね、

お金をかけずに勉強する方法はたくさんあります。近日お金のかからないの勉強方法を紹介予定なので、ぜひ参考にしていただければと思います。

それでは、良い英語ライフを!

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